【寝たきり・介護のリスク】親の老後、入院となったらすぐにやるべき対処法!

40歳を過ぎた頃から、「親が寝たきりになり、介護をすることになった」という話を友人たちの間てよく耳にするようになりました。

どうして、そのような介護が増えてきたのか、気になったので調べてみたところ、
すると、その要因は病気や骨折などで「入院」したことがきっかけになっているようです。

昨年の夏、頚椎後縦靭帯骨化症で手術のために義父が入院し、手術は順調に終わったものの両手が肩より高く上げられず、自分で食事することすらままならない状態でリハビリ途中の2ヶ月目に入ったところで突然退院させられた実態を目の当たりにしました。

その結果、退院後の介護申請も遅れ、介護サービスをすぐに受けることができず、約1ヶ月以上は家族で手分けしての介護生活でした。

このように最近の医療機関では、入院期間が短くなり、早めに自宅に戻ってからリハビリなどの通院治療をする傾向にあるため、家族が介護せざるをえない状況が増えてきているのです。

そのため、親の入院生活が始まったのなら、これから退院までの間にやっておくべき申請や手続き、退院後の療養、介護生活プランをしっかり立てて準備することがなによりも重要になってきます。

親が入院したら、まずやるべきこと!

入院時診察計画書をみる

まず入院したら、病院から「入院時療養計画書」あるいは「クリニカルパス」というものを渡されると一度しっかりと目を通してみましょう♪
これには、入院から退院までのスケジュールが記載されていますので、今後の予定を立てるにはとても大事なものとなります。

もし病院から渡されていない場合は、もらうことができないか?聞いてみましょう。

というのも突然の病気やケガなどで最初に入院することが多いこの病院は、「急性期病院」といって家族が思っているより、はるかに早く退院させられてしまうからです。

介護保険の申請手続き

そこで入院中に「退院後、親の日常生活に何らかの介護が必要になりそうである」と予想できれば、入院中に介護保険の申請手続きをしてしまいましょう。

そもそも親に介護が必要かどうかは、病院側から指示があるわけではありませんのでご家族で話し合い判断することになります。
介護の基本は、自己申告制ですので自ら申請をしなければ、何も始まらないのです。

申請は、親の暮らす地域の「地域包括支援センター」に行けば、申請をすべてサポートしてくれますので安心して利用するといいでしょう。
この申請手続きを終了せずに介護サービスを受けてしまうと自腹になってしまいますので要注意です。

介護保険を利用するには

介護保険を利用するには、「介護認定」が必要になります。

介護認定は、親が住んでいる市区町村の窓口や、地域包括支援センターにて申請することで認定されますが、結果が通知されるまでは原則として30日ほどかかります。

介護の認定は、「要支援1・2」、「要介護1~5」の7段階あり、その結果に応じて限度額が決められ、限度額の範囲で介護サービスを受けられます。

また、足の不自由な方などは、介護保険を利用して、手すりの取り付けや段差解消などのリフォームもお得にできる活用法もあるので利用してみるといいでしょう。

介護申請時の面談

介護認定をすると、認定調査員による面談が行われます。
そのような面談の際には、ご本人の他、家族の誰かが立ち会うことをおすすめします。というのも高齢の方の中には、本当は困っているのに「大丈夫です」「なんの問題もありません」と強がってしまうことがあるからです。
にゅ
いつも見守っている家族の目から見た現状をしっかりと訴えることが重要なポイントとなります。

病院退院後の3つの選択肢

入院してリハビリをはじめられる頃には、そろそろ退院する話がでてきます。そこで考えさせられるのが病院退院後の選択肢です。

病院退院後の選択肢として大別すると「在宅」「転院」「介護施設」の3つに分けられますが、その選択肢には、いろいろなトラブルや不安などがあげられます。

入院していた父親は、早々に退院して自宅に戻りたいのですが、母親は「高齢で体調も良くないために帰ってきてもらっても困る・・・」と考え、渋るわけです。でも息子は考えなしに「母さん、そんな冷たいこと言わないで・・・」と押し切ってしまう。

こんなパターンは、要注意ですね。
なぜなら、「老々介護」により元気だった母親までも共倒れしかねないからです。

ここで大事なことは、「一緒に暮らす人が無理をしていないか・・・?」。
もし同居の家族が、「無理」だと感じているのなら、それはしっかり尊重してあげて他の「転院」や「介護施設」を選択することも検討してみるといいでしょう。

医師に退院を勧められたからと言っても入院していた本人の体はリハビリ前。

自分で食事をとることさえままならない状態で自宅介護を始めるられるのは、本人にとっても介護する方にとっても二重に大変な負担となります。

そうならないためにもノープランでの自宅介護をすることだけは避けるべきで、家族間でしっかりと話し合いをもたれ、親はもちろん家族にとっても介護負担の少ない、ストレスのたまらない生き方を望む選択をすることが重要です。

介護保険施設

そこでこんな選択肢もありますので紹介します。

介護保険施設のひとつである「老人保健施設(老健)」への入所です。

老人保健施設(老健)といえば、人生最期を迎えるようなイメージがあるかもしれませんが、本来は「在宅復帰を目的としたリハビリ施設」です。

入所条件は65歳以上の方で介護認定が「要介護1」以上の方。

介護度があがり、「要介護3」以上になると「特別養護老人ホーム(特養)」というのも視野に入ってきます。

いずれも公的施設であるため、費用はリーズナブルですので親の年金で賄えるほどです。

さらに経済力があれば、「有料老人ホーム」をはじめとする民間施設も選択肢に入ってくると思うのですが、介護費用の負担も重くなってくることは間違いありません。

ですから、退院後の生活を考えるならば、有料老人ホームでも地域によっては、月10万円台という施設もあります。
まずは、親の年金で払える価格帯の施設を探し、退院と同時に体験入居をスタートさせるというのもひとつの方法です。体験してみて親に納得してもらえば、そのまま入所というケースも少なくありません。

施設を探す場合と在宅で介護する場合

在宅で介護をはじめるにしても「親の自宅と子どもの自宅」どちらがいいのか?

老健や特養といった介護保険施設への入所を希望するなら、親の住民票がある場所の方が入りやすいケースが多いのは事実です。民間施設なら気にすることはありませんが、まずは親の意思確認をすることが先決です。

在宅で介護するという点で親の自宅ではなく、子どもの自宅近くに親が引越して行うことも考えられます。ところが、高齢の親にとって「住み慣れた場所を離れ、知り合いがいない土地に引っ越す」というのは、想像以上にストレスがたまるものです。

引越す場所によっては、話す言葉も違い、食事の味付けなども全然違います。そのストレスが逆に認知症までも引き起こしてしまうことになりかねません。

そうならないためにも地元の人達からも離れることを頭に置きながら、家族でよく話し合って慎重に検討することをお勧めします。

意外と知らない遠距離介護のメリット

遠距離の介護になると交通費がかかって、肉体的ににも負担大きいイメージがありますが、意外にもメリットがありました。

不思議なもので毎日顔を合わせているとぎすぎすしてくるものですが、「距離が離れている分、気持ちも切り替えやすいし、お互いに優しくなれます。」だから、自然とコミュニケーションも取りやすくなり、素直に思いやり持って接することができるようになります。

また、介護保険などのサービスも、高齢者のみのほうが利用できる選択肢が増えて有利ですし、特養などの公的施設では「介護者が他府県にいる」と優先順位が高くなる傾向にあるといいます。

気になる介護費用

介護費用っていったいどのくらいかかるのでしょう?

介護費用は基本、親本人のお金をあてるのが原則です。そもそも介護の目的は、親の自立した生活を応援することにあり、「いくらかかるのかな?」と不安になるのではなく、「いくらかけるか?」を考えた方が得策ですよね。

親の収入源の主なものは、公的年金です。「その中から介護にどれくらいかけられるのか?」をしっかり検討して、その範囲内で「できる介護」に決めることをお勧めします。

また、介護費用のために「預貯金を崩す」場合は、最低でも100歳までも生きると想定し、「月々いくらまでならかけられるのか」試算してみるといいでしょう。

それでも不十分だと思う場合は、子どもが援助するしかないということになるのですが、自分のための老後資金を算段したうえで援助しないと自滅しかねません

子どもが援助するといっても結婚してそれぞれに家庭をもった兄弟姉妹は、生き方も価値観も異なってきます。援助するお金の事でのトラブルだけは、できるだけ避けたいものです。

介護家計簿をつける

親が高齢になってくると親に代わって子どもが支払いをする機会が増えてきますよね。
そこでお勧めしたいのが「介護家計簿」です。

読んで字のごとくなのですが、介護にまつわる支出はすべて日付や明細を記入し、レシートや領収書はしっかりと添付しておくことが大切です。
なぜなら、親本人や兄弟姉妹のみんながすぐにみられる場所に置いておくといいでしょう。

良かれと思ってやったことが、突然、骨肉の争いが勃発したりすることもあります。そんな悲劇を避けるためにも、ひと手間をおしまない几帳面さが大切です♪。

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